さだまさしのトリビュートアルバム 「さだのうた」




曲目 
1. 案山子(BEIGIN)
2. そばに~たいせつなひと~(SEAMO)
3. 奇跡~大きな愛のように~(錦織健)
4. 修二会 (林英哲)
5. ひき潮 (中西圭三)
6. 道化師のソネット(松浦あやや)
7. まほろば (THE ALFEE)
8. ひまわり (平原綾香)
9. 掌 (森山直太朗)
10. トーク::父さんとポチ(立川談春)


このアルバムの曲目リストを見た時に、選曲が全体的に地味だなという印象を受けました。
普通トリビュートアルバムというと、そのアーティストの代表的な曲が並ぶのですが、この「さだのうたは」に収録されている曲目は「道化師のソネット」「奇跡」「案山子」と代表的なナンバーは入っていますが、それ以外の曲目は通好みな感じになっています。
やはりさだまさしといえば「精霊流し」「秋桜」「無縁坂」「関白宣言」「雨やどり」といったあたりの曲が有名なので、この辺の曲を収録しないとちょっと地味な感じがしてしまいます。

しかしこのアルバムはとても聞きごたえのあるアルバムに仕上がっています。
どのアーティストも原曲の良さを生かしつつ、それぞれの個性を存分に発揮しているので、とてもバラエティ豊かな感じのアルバムに仕上がっています。
今まで、さだまさしの曲は暗い感じの曲が多いという印象だったのであまりちゃんと聞いたことが無いという人は、とりあえずこのアルバムから聞いてさだまさしの曲の魅力に触れるといいと思います。

SEAMOが歌う「そばに~たいせつなひと~」は、原曲がさだまさしの曲とは思えないほど、ポップな曲になっているし、THE ALFEEの歌う「まほろば」は迫力のロック調にアレンジしています。
また平原綾香が歌う「ひまわり」という曲は、さだまさしの曲の中ではあまり有名な曲ではないと思うのですが、詩もメロディもとても素晴らしい曲で、平原綾香がその素晴らしい歌唱力で歌いあげていてとても素晴らしい出来となっています。

このアルバムを聴くと、改めてさだまさしの曲の魅力に気付かされます。そしてこのアルバムを聴いてさだまさしに興味を持ったら、さだまさしのアルバムを聴いてみてください。
入門編としておススメのアルバムは「さだまさし ベスト」と「ベスト2~通」というアルバムです。
この2枚のアルバムを聴けば代表的な曲はほとんど網羅できると思います。
またメッセージ性の強い曲ばかりを集めた「償い~SONGS OF LIFE」というアルバムも、さだまさしの違った魅力がわかるおススメのアルバムです。

この「さだのうた」というトリビュートアルバムは、10曲中、演奏のみの曲と落語が入っているので、実際の歌入りの曲は8曲しかありません。
さだまさしの曲はまだまだいい曲がたくさんあるので、ぜひこの企画の第2段、第3段が出ることを期待したいところです。